昨日、知り合いの視能訓練士様のご紹介で、9歳の男の子のメガネを拝見に行きました。
+17ディオプターという強度の遠視の子ども様です。先天性白内障術後のメガネとして装用されていますが、レンズが重たいせいかよくメガネがずっているのを何とかできないでしょうか?ということで拝見に行きました。
少し障害もあって、メガネを掛けたがらないこともあったのですが、出会った時はかなりずり落ちていて、メガネの上から見ていて、メガネレンズを通して見ていない事も多々ありそうでした。
写真を撮る余裕もほとんどありませんでしたが、上の写真のメタルフレームと当店でもよく使用しているコーキという治療用に最適なメガネと2本を使用しているようでした。
メガネが変形していたのと耳へのフィッティングが甘かったのを調整し、メタルフレームに関してはシリコンのツイン鼻パッドの交換をして、耳の掛かる部分に「耳ピタ」というシリコンチューブを2本とも挿入しました。
でも掛けさせても、自分自身で少し下げて鼻メガネにします。視能訓練士の方は「少し度数がオーバー気味になっているのかもしれません」、ということも心配されていましたし、鼻パッドが当たっている部分が生理的に嫌なのかもしれないと二人で推測しました。
遊びに夢中な時はメガネを上手に掛けさすとしっかりレンズを通してみてくれますが、メガネに意識がいくと自分で鼻メガネにします。
多少度数がオーバー気味でも、手元の遊びの時は間違いなくメガネを通してみた方がよく見えてると思うのですが・・・・・
ひょっとしたら、彼は私に対して、何で鼻メガネにするのかという理由を伝えてくれていたのではなかったのか?
言葉ではないけれど、仕草や行動の中で何かの信号を発してくれていたのではないか?
でも昨日、私はその彼のメッセージを感じてあげることができませんでした。
先日お話をお聞きした尊敬する主任検査員様の「訴えには必ず原因がある」という言葉を思い浮かべながら車を走らせ帰宅しました。
メガネ屋として彼をバックアップできる事は何があるのか?
また大きな宿題を昨日頂きました。
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